1章の初めにこの文章がある。
ことばは沈黙に
光は闇に
生は死の中にあるものなれ
飛翔せるタカの
虚空にこそ輝ける如く
―『エアの創造』―
これこそがアースシーの世界の全てだということがこの3巻でわかる。
というか、3巻まで読んでようやく分かりました。
3巻は大賢人ゲドと、エンラッドの若き王子アレンの旅。
アレンは最初、ゲドに対し、苛立ちや焦り、時には侮蔑を感じながらともに旅を続けていく。
アレンの気持ちは若い人がよくわかると思う。
逆にゲドの気持ちは人生経験豊かな人が共感するのではないかなと思います。
いつの時代も同じってことですね。
初めはゲドの旅かと思われた今回の旅は、実はアレンのものだったのです。
この旅の経験がアレンを成長させました。
そしてアレン=レバンネンはエレス・アクベの腕環とともにアースシー全土の王となるのです。
この後、彼は、王として活躍していきます。
その話は、また後の巻で語られていきます。
1巻のテーマは『影』、2巻のテーマは『闇』、そして今回のテーマは『死』。
どれも暗いテーマのように見えますが、実はそうではないですよね。
エア創造がそれを語ってます。
実に奥が深いです。
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