≪書籍データ≫
著者:
小野 不由美 イラスト:
山田章博
発売日:1994/09
定価:¥ 683
ASIN:4062551780
下巻は10章から21章+終章が収録。
そろそろ祥瓊(しょうけい)が慶国に入り、ようやく主人公の3人が慶にそろったところあたりから始まってます。
国が荒れる、それがどういうことか分かり始めた祥瓊。
何かしなければと思うのに、それが何か分からずにいる陽子。
ただ泣くのではなく、自分にできることを探し始めた鈴。
そんな彼女たちの結末は・・・?
下巻も上巻と同じく図書館から。
同時に借りれなかったのがものすごく辛かったです。
上巻読み終えたあと、続きが気になって気になって、もうたまりませんでした。
1度は前に読んだことがあるので続きは知っているのに・・・
それでも気になるものは気になるんですね(^^;)
一番、気になったというか、登場人物の複雑な心情がよく出てるなぁと思ったのは15章のこのシーン。
刑吏に石を投げた祥瓊を最終的に助けた桓魋(かんたい)の家での柴望(さいぼう)との会話があります。
祥瓊が、景王は必ず民のおかれてる現状に気づくと信じてる、と言った言葉に対する柴望の答えがこれ。
・・・・芳からの客人のほうが王を信じておられる。
それを受けて祥瓊は「あなたは信じていないのか」と尋ねる。それに対する答えは
信ぜよ、とおっしゃる方もおられるので、信じたいとは思っている
でした。
祥瓊は楽俊を通して景王を信じてる。でも、柴望は信じろという人がいても信じきれない。
その微妙な関係がとてもよく出ていて、この物語の深いところだなと思いました。
この十二国記の世界は、とてもよくできすぎていて、一度のめり込むと現実を忘れそうになるのが怖いところ(笑
他の巻もしばらく読んでないので、機会があったらまた借りるか買うかして読みたいです。
**追記**
上巻の感想は8/8の記事で書いてます。 ⇒『
風の万里 黎明の空 上』
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