本日、ゲド戦記を見て来ました。
実のところ原作はうろ覚え。面白かったなぁという記憶はあります。
予告編と挿入歌を聴いてすごく期待して見に行こうとしてましたが、直前にヤフーのレビューをのぞいてしまい・・・
ちょっとやな予感をしつつ、行ってまいりました。
以下、感想です。
一言で言うと、
言いたいことはわかる。でもそれだけ?
という感じ。
誰に感情移入していいのか、誰の心情を描きたいのかがあいまい。
おそらくはアレン・・・なのでしょうかね?
でも、なんで彼は父親を殺してしまったのか?
世界のバランスが崩れて、人も狂ってしまったのが原因なのでしょう。
だからアレンも狂った。
影におびえて、でもその影は自分自身、それも光の部分だった。
光がまぶしすぎて、生きることにおびえて、死や不死や闇に逃げ込んだ。
でも、もうちょっとそれを分かりやすく描いて欲しかった気がする。
もっと言うと全体に薄い膜がかかってみてる感じ。
それとも、劇の中の劇を遠くから眺めてる感じとでも言うべきか。
悪くはないと思うのに、感動はしない。
物語の中に入り込めなくて、蚊帳の外にいる気がする。
テルーが言うセリフ
命を大切にしないやつなんか大っ嫌いだ
そういってるのに彼女は最後にクモを殺す。
それじゃぁ言ってるセリフはなんなの?という人もいた。
私はさほど疑問には思わなかったのだけれど・・・
だって、クモって生きてないでしょう?(すっごくグロデスクに溶けるし)
光に目を背けて、闇におぼれて、たぶん完全に均衡を崩してる人間。
本当の意味では生きていない。
セリフの中に、死があるから命はいきるんだというメッセージある。
人間誰もがいつかは死ぬ。
でもそれを拒めば、均衡をくずし、生きてるとはいえなくなる。
だからテルーは影は闇に帰れ、つまり、生きるためにはいったん死ななきゃだめって言ったんじゃないかな~?
と、勝手に解釈して納得してました。
ストレートにあっさりでる答えなんて現実には早々ないし、それを思えばこの映画のあいまいさも迷いもまぁ範疇かな?
娯楽にはならないし、世代を超えてみれる映画というわけでもない。
わかりづらいので子供向けでもないし、メッセージ映画でもないですね。
なので宮崎監督ジュニアへの評価は保留。なにしろ1回目だし?
というわけで、次回作に期待!!
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