一番最初の出だしが面白い作品だなと思いました。
「僕は、女性になりたいのです」
このセリフから物語りは始まります。
一読すると誤解されかねないこのセリフ。
言っているのはアイリという女の子。
古くから続く薬師の照合―ローグを継ぐために男の子にならなければならなかったアイリは、それでも女性としての自分を確かめたくて魔術士サイソルノン=サイのもとへ訪れます。
そのときの一言が、上のセリフ。
前編は、アイリがサイの元を訪れるまでのストーリー。
ただただ、周りに引きずられていくって感じの主人公。
まわりのキャラが濃いせいか、かなりかすみ気味。
現在の話と過去の話を織り交ぜながら進んでいくのはとても味わいがあります。
最後の森の民(ゼリク)であるアイリの自分探しの旅はまだまだこれから。
この先は後編にて